この監督の映画は前から見てみたいと思っていたのですが、まさかこっちにきて見ることができるとは思いませんでした。


よくのぞいているDVDショップでたまたま見つけました。


「おっ!」と思って手に取ろうとしたら、横からイタリア人らしきおばちゃんがサッと同じくこのDVDを手にとって躊躇いなくカゴに入れていました。


カンヌ映画祭でグランプリをとったらしいので、ヨーロッパではすでに有名な監督なのかもしれません。


でもこの汚いおっさんの写真(笑)見て躊躇いなく選ぶイタリアおばちゃんもすごいなぁ~。




感想は・・・とても良かったです。


観賞中はほとんどずっと涙が出てとまりませんでした。



悲しい、とか感動した、とかというわけでもなく、


なんか自分のどっかのスイッチを押されっぱなしだったような感覚です。沢山涙を流して浄化されたような気分になりました。




奈良の緑がこんなに濃いとは。。。


風がサーッと稲田をなでていくシーンが良かったです。


あとは茶畑。


本当に胸に突き刺さるような深緑で、この映画の非常に重要な部分になってます。


深い緑と水の音。自分も森の中にいる感覚になります。



ネットで読んだある感想は、


「シナリオがない」とか「死体を森林に埋めるなんて法律違反だからリアリティーがない」とか書いてありましたが、この映画にリアリティーなんて必要なんでしょうか?


思うに、男性よりは女性の方がこの映画を好むかもしれません。


シナリオがないとか、リアリティーがないとかいうのはとても男性的な感覚で、我が子を不慮の事故で失う若い母親の苦しみと心の再生を理解できるのは、やはり女でないと感覚的にわからないかもしれません。


奈良は2年前の初春に行きましたが、今度は真夏に行ってみたくなりました。