日本の緊急救助隊メンバーとして四川に派遣されたと自称する人物のネット上のコメントに対して、中国国内のネットユーザーの間では大きな反響が起きているようです。


もともとは「環球時報」で紹介されたのですが、同紙の地震特別掲示板(?)ではここ数日、この話題に対するレスやレビュー数が他のスレッドに比べて際立って多くなってます。


具体的にいうと、この人物と一緒に赴いたメンバーが一人の中国人も救えずに帰国せざるをえなかったことに対して精神的なショックが続き、援助隊員を辞任するらしいという話です。


どこまで本当の話かどうかはわかりませんが、このエピソードが中国人にとっては新鮮というのかある種ショックだったようです。


中国のネットユーザーの反応は、「日本には感謝している」、「辞める必要なんかない、歴史問題は別として日本に対する印象が良くなった」という好意的なものがほとんどです。


反対に面白いのは、今回の地震に対して韓国の反応が冷ややかだとネットでは非難されているようで、対日イメージは大きくアップしたものの、対韓イメージがかなり悪くなったというコメントをよく見ます。


今はどこの国も&企業も&個人も寄付金合戦を繰り広げていますが、資金的な援助はともかく、日本の援助隊がどこよりも早く日本から駆けつけてきてくれたということの方が、よほど中国の人にとってはインパクトがあったようです。


救助ということでは残念ながら成果を得られなかったものの、福田首相訪中よりは外交的な成果があったのではないでしょうか。


しかし、一方で、本当かどうかわからないコメント、しかも転載したヤフーの記事をさらに翻訳して転載した記事が、ここまで中国国内で広まり、さまざまな人がそれに対して反応を示し、結果として対日感情が良くなった人がいるという事実にも、複雑な気がします。

何も本当かどうか実態はつかめないわけで、そういった極めてあいまいで不確かな情報によってお互いのイメージが簡単に左右され、世の中が大きく動いてしまうという今が、改めて恐ろしく思えます。